2020年代に入り教育のデジタル化が急速に進んでいます。背景にはAIやロボットなどの情報技術に支えられた社会における人材育成が急務となっていることが挙げられます。ここでは、政府の方向性や教育におけるDXの変化をまとめさせていただきます。
文部科学省が推進する「リーディングDXスクール事業」
当初は「GIGAスクール運用支援事業」という名称でしたが、2023年度に「リーディングDXスクール事業」と変更され、生徒の「個別最適な学びと協働的な学び」を実現するために始まりました。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは従来、企業が情報技術(IT)を活用して、ビジネスモデルや業務プロセス、組織文化などを根本から変革すること指していました。それが現在、文部科学省を先頭に、教育分野にも浸透しています。
2025年度から共通テストに新たに「情報1」が出題。
大学入学共通テスト(センター試験)に新しく「情報1」の科目が新設されました。また大学入試においても、「情報Ⅰ」は、選択科目ですが、多くの大学で入試科目として利用されます。
2022年4月から「情報1」が高校の共通必須科目
2022年4月から一般の高等学校の情報科において、共通必履修科目「情報Ⅰ」が新設されました。
小学校 (2020年)・中学校 (2021年)のプログラミング教育必須化
2020年度より、小学校の学習指導要領に「プログラミング教育」が全面実施されました。これは、単にプログラミング言語を習得させることを目的としたものではなく、論理的思考力、問題解決能力、創造性などを育むことを目的としています。
また2021年度より、中学校の技術・家庭科の学習指導要領に「情報工学」が導入され、プログラミング教育が拡充されました。